第9回JSCR研究会学術集会

日本臨床ラジオ波手術研究会

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 日本臨床ラジオ波手術研究会の第9回JSCR学術集会が10月26日(日)に
 メルパルク京都(旧:ぱるる京都)で開催されました。

 今回のテーマは「Radiofrequency Technologyの応用“Surgical vs. Non-Surgical”」。従来の外科的用法に加え、切開・止血を行わないノンサージカル部門での高周波ラジオ波の低侵襲性・有用性について、様々な講演・議論が行われました。また、通常あまり行われないビデオ講演や、研究会初の試みとなる、海外からのブロードバンドを通じた特別講演も行われ、今までとは雰囲気の大きく異なった、斬新なスタイルでの学術集会となりました。
 参加された先生がたは30名ほどで、皮膚科、美容・形成外科を中心とし、耳鼻咽喉科、産婦人科、眼科など、数多くの専門分野からお集まりいただき、普段では聴けない、他科の先生の講演などを聴くことができ貴重な時間だったとのご感想もありました。

IMG_1033.JPG 午前のセクションは、サフォクリニックの白壁征夫先生が座長となり、「Non-Surgical部門:スキンタイトニング・ラディエイジ導入フォロー検討会」が始まりました。お肌のしわ・たるみを改善するラディエイジの効果と応用について、実際に導入している先生がたによる講演、ならびにパネルディスカッションが行われました。
 関西電力病院形成外科の夏目沙里先生は、過去のラディエイジセミナーにて白壁先生のアシスタントを務められた経験をもとに、お肌への電極の当て方や動かし方による効果の比較について、研究報告されました。渋谷イースト・クリニックの平井隆先生は、ラディエイジの応用的な使用方法としてボトックス注射、ヒアルロン酸、脂肪吸引など他の美容治療との併用による効果を、福士病院形成外科の福士信哉先生はビデオ講演にて、患者さまのインタビューを交えながらラディエイジとビタミン併用の効果を、それぞれご発表されました。白壁先生ご自身も最後に演者として、ラディエイジとボトックスの併用効果を皮膚の解剖を示しながら解説されました。

IMG_1035.JPG ランチョン講演は、今回の特別ゲストであるナグモクリニック総院長の南雲吉則先生を座長に迎え入れ、スタン式モノポーラフォーセップ電極(ellman社製)の生みの親であるDr. Constantin Stan(Clinica Medical Service, Romania)との出会いから、電極を使用するに至った経緯、その優れた有用性についてお話いただきました。
 演者である関西電力病院形成外科の高見昌司先生は、スタン式モノポーラフォーセップの原理と構造、更には切開・剥離・止血の各操作方法を細部にわたり解説し、乳房再建豊胸手術の手技ビデオ供覧では、高周波ラジオ波の低侵襲性とスタン式モノポーラフォーセップの多機能性をあわせることで出血をいかに最小限に抑え手術時間を短縮できるか、という点を強調されました。

 午後のセクションは、研究会世話人代表である済生会富田林病院皮膚科の中川浩一先生が座長となり、「Surgical部門:スタン式モノポーラフォーセップの特長と汎用性」というテーマにて、ランチョン講演の流れを引き継ぐかたちで、科目・手技別の使用実例が紹介されました。
 まず婦人科領域より、国立がんセンター中央病院婦人科の加藤友康先生がビデオ講演にて子宮広汎摘出時の卵管切除、後腹膜切除に用いた例を紹介されました。耳鼻咽喉科領域からは、仙台社会保険病院耳鼻咽喉科の朴澤孝治先生が「口腔咽頭領域におけるラジオサージェリー」として、扁桃摘出にバイオネット型スタン式モノポーラフォーセップを用いた例を紹介し、形成外科領域からは神戸大学医学部附属病院美容外科・形成外科の一瀬晃洋先生が、眼瞼下垂症の様々な症例パターンを分析し、ダウンタイムが最も少なくかつ手術時間の短い治療方法を選択するためのフローチャートを解説されました。セクションの最後、美容外科領域からは再び白壁先生が登場し、フェイスリフトの剥離・脂肪吸引時における止血ならびにベンチレーション効果という視点にて、スタン式モノポーラフォーセップの有用性を紹介されました。
 使用する部位が多岐にわたりながらも、切開・剥離・止血の繰り返しにおいて電極を持ち替える必要がない点、従来のラジオサージェリー特性である焦げない確実な止血力、それらによってもたらされる手術時間の短縮、という結果については共通した良い意見が得られました。

IMG_1060.jpg 場も温まってきたところで、満を持してDr. Stanがスクリーンに登場。ルーマニアからの中継による、南雲先生とのブロードバンド対談が行われました。電極の開発秘話を交えながら、操作性のメリットを紹介し、症例では眼瞼下垂・フェイスリフト・豊胸手術における使用上のコツと、バイポーラフォーセップやシザーズなど他の電極との併用方法についても言及し、Dr. Stanの手術への細部にまでわたるこだわりがうかがえました。

IMG_1081.jpg 学術集会の最後は、高周波ラジオ波メスを実際に使用するワークショップが行われました。講師の高見先生がまず、豚肉を切りながら「ラジオサージェリーは何故焦げないのか?」という主題を再確認し、後半ではスタン式モノポーラフォーセップを用いてスムーズな剥離操作を実演しました。切開力と凝固力のパワーバランスは、出力モードや電極の選択だけに依存するのではなく、メス先の組織への当て方と動かすスピードを少し変えるだけで簡単に調節が可能である、と熟練の技が垣間見えたコメントでした。参加者は高見先生の講演に耳を傾けながら各々、切開・剥離・凝固操作の練習を勉強され、ヘビーユーザーの先生や、メーカースタッフが場を立ち回りながらのサポートを行いました。とても賑やかな雰囲気の中、閉会を迎えることができました。

日本臨床ラジオ波手術研究会 事務局
定 幸広

第9回JSCR研究会学術集会

テーマ:腫れない・痛まない低侵襲手術
Radiofrequency Technologyの応用 “Surgical vs. Non-Surgical”

今年は、サージカル部門と、切開を行わないノンサージカル部門の大きな2つの枠組みにて、高周波ラジオ波の低侵襲性ならびに汎用性を議論していただきます。他にはない新手技をご覧頂くとともに、実機を用いてのワークショップも開催いたします。是非とも奮ってご参加ください。

【日時】2008年10月26日(日)10:30〜16:00

【開催地】メルパルク京都(JR京都駅より徒歩5分)

【参加費】会員 ¥1,000 非会員 ¥6,000

info@radiosurgery-net.org

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プログラム

10:00〜
受付
10:30〜
開会の挨拶
中川 浩一 先生(済生会富田林病院 皮膚科 部長)
10:35〜
本日のプログラムに関して(研究会事務局より)

▼ 午前の部

10:40〜12:00
テーマ:Non-Surgical部門:スキンタイトニング Radiage導入フォロー検討会

座 長:白壁 征夫 先生(サフォクリニック 院長)

講 演:『ラディエイジの効果を上げるための電極の動かし方』

夏目 沙里 先生(関西電力病院 形成外科)

講 演:『当院におけるラディエイジ使用経験:コンビネーション治療による相乗効果について』

平井 隆 先生(渋谷イースト・クリニック 院長)

ビデオ講演:『ラディエイジとビタミン併用の効果についての報告』

福士 信哉 先生(福士病院 形成外科・美容外科)

講 演:『(仮)ラディエイジとBotoxとの併用効果について』

白壁 征夫 先生(サフォクリニック 院長)

▼ランチョン講演

12:00〜12:50
『スタン式モノポーラフォーセップの原理と豊胸手術への適用』
高見 昌司 先生(関西電力病院 形成外科 部長)
* スタン式モノポーラフォーセップの原理・構造
* 切開・剥離・止血の使い分け
* 症例ビデオ供覧

▼午後の部

12:50〜14:20
Surgical部門:スタン式モノポーラフォーセップの特長と汎用性
12:50〜
ビデオ講演:『スタン式モノポーラフォーセップの有用性 婦人科手術』
加藤 友康 先生(国立がんセンター中央病院 婦人科 医長)
13:00〜
講 演:『咽頭領域におけるラジオサージェリー』
朴澤 孝治 先生(仙台社会保険病院 耳鼻咽喉科 部長)
13:25〜
講 演:『気軽に受けることができる眼瞼下垂症手術を目指して』
一瀬 晃洋 先生(神戸大学医学部付属病院 美容外科・形成外科 准教授)
13:50〜
講 演:『ダウンタイムを短くする、低侵襲Faceliftの方法』
白壁 征夫 先生(サフォクリニック 院長)

▼休 憩

14:20〜14:30

▼緊急ブロードバンド対談

14:30〜15:10
演 者:Dr.Constantin Stan(Clinica Medical Service, Romania)
南雲 吉則 先生(ナグモクリニック 総院長)
※スタン式モノポーラフォーセップの開発者、Dr.Stanがルーマニアよりインターネットを経由しての緊急参加。南雲先生との対談形式による、モノポーラフォーセップ開発の経緯や、Stan式手術の実際についてお話しいただきます。

▼ワークショップ

15:10〜15:50
『高周波ラジオ波の特性を生かした切開・凝固のコツ』
高見 昌司 先生(関西電力病院 形成外科 部長)
* 切開・切除・剥離・凝固の基本
* スタン式モノポーラフォーセップの使用方法
15:50〜
閉会の挨拶

※プログラムは予告なしに変更になる場合がございます。


※詳細は追って、追記していきます。

Radiosurgeryとは?

1.0MHz以下の低い高周波特性による手術がElectrosurgery(電気手術)と呼ばれるように、4.0MHz特性の手術はRadiosurgery(高周波ラジオ波手術)と呼ばれています。
日本臨床ラジオ波手術研究会(Radiosurgery研究会)の発足に際し、「本会は高周波ラジオ波メスを用いた[低侵襲手術]の症例、機器の機能性能を研究および討論を目的とする。」という意味において、目的/趣旨より名称(略称)を決定しました。

アメリカでRadiosurgeryとは?

Radio-surgery is a procedure in which tissue is removed or destroyed by electrical energy. This energy is converted to heat as a result of tissue resistance but, unlike electrocautery, the heat is generated in the tissues themselves and the actual electrode remains cold.
(Radiosurgeryは組織が電気的なエネルギーによって削除されるか破壊される手術方法です。このエネルギーは組織抵抗の結果熱変換されます。しかし電気焼灼と異なり、熱は組織自身で生成され、また電極自体は冷たいまま(熱を帯びない状態)です。)となっております。